なるべくお金をかけない究極のライフスタイル
■なるべくお金をかけない究極のライフスタイルとは
今回は地方都市に住む20代の方のお話をしたいと思います。彼は、現在中堅企業のサラリーマンとして働いていますが、お金を貯めて後々は、資産を増やしていきたいと考えています。給与は地方都市としてはごく一般的な額であり、手取りはおおよそ20万円程度だといいます。
地方都市のため家賃相場は安いですが、彼の住むワンルームマンションの家賃は、管理費込みで2．2万円と格安です。そんな彼のユニークな部分は、このワンルームマンションにおいて、キャンプのような生活を貫いていることにあります。
まず、彼の部屋には冷蔵庫がありません。代わりにクーラーボックスがあり、必要に応じてこれを用いるのだそうです。また、クーラーボックスを冷やすための氷は、近くのスーパーで無料で調達するそうです。
ワンルームにはユニット式のバスルームが設置されていますが、彼はガスの契約をしていません。オール電化ではないので、ガスの契約をしていないと、給湯のお湯を使うことができません。夏場は水でシャワーを浴びることはできますが、冬などはどうしているのかと聞いてて見ると、ケトルにお湯を沸かし、それをもってバスルームへと入り、桶に水をはったら、熱湯を注ぎ適温のお湯を作り出し、最低限のお湯で身体と頭を洗うのだそうです。ちなみに、身体と頭を洗うために用いるのは、100円ショップのハンドソープだそうで、これでもかなり快適に使えるというユニークさです。
灯りについては、主にＵＳＢ接続によるＬＥＤライトを用いています。インターネットは頻繁に使う彼ですが、ネット接続は、モバイルルーターに格安SIMを入れ、それを用いています。また、電話に関してはかけるところもないということで、ガラケーに電話のみの契約のSIMを入れて用いています。ちなみにネット用のSIMと、携帯電話の月々の通品費は、おおよそ1300円程度だそうです。
彼の部屋には、これといったものがなく、夜は寝袋で寝ています。荷物をあまり増やさないのは、移転時に楽であることと、モノを増やすには、お金が必要だからだそうです。
それでも彼は、出来うる限り自室で食事をとるようにしています。基本はご飯ですが、炊飯器などはないので、2合程度のお米を土鍋で炊き、それで夕食と翌日の朝食、さらには昼用の手弁当やおにぎりを作ることもあるといいます。また、料理はあまり得意ではないので、100円の缶詰をおかずにすることが多いようです。
■楽しみながらも毎月お金が積みあがる彼の生活
「過酷な生活ではない？」
あまりの徹底ぶりに彼にそう聞くと、彼は意外にも「キャンプのようで楽しいですよ」と答えます。また、公共料金などを徹底して削減するとともに、究極のシンプルライフを実現することにより、大きなメリットを享受することが出来るといいます。
実は公共料金の削減をしたとしても、それによって作り出すことのできるお金は月々2万円程度だと彼はいいます。しかし、シンプルライフを貫くことで、他の無駄な買い物から自分を引き離すことに成功するそうです。
あれもほしい、これが必要と思い始めると、際限なくモノが必要となります。また、物欲も限りなく膨らんでしまうものです。しかし、屋根のある快適な空間において、キャンプに近い生活をしていると、それだけで楽しい生活が出来る上、新たに何を求めるという意識もおきないため、必要最小限のお金以外、まったく使う必要がなく、その効果が毎年大きなお金を残すことになるのだそうです。
正確な貯蓄額はききませんでしたがあ、彼の貯蓄額はすでに数百万の単位であるはずです。また、それでいて彼は、決してストレスフルな生活をしてはいません。つまり、悲惨さはみじんも感じず、逆に日々を楽しんでいることがはっきりと見て取れるわけです。
さて、そんな彼の生活、いかがでしょうか。日々、物欲そのままに生活を続け、借金がかさんで生活がすさんでいく若者に比べ、彼は精神的にも、物理的にも、逆にとても豊かな人生を送っているとは思われませんでしょうか。
この彼の今後が、どのような人生になるかはわかりません。しかし、高い確率で彼は資産を膨らまし続けることでしょう。きっと50歳を迎える頃には、早々にリタイアをして、自由な第二の人生を歩み始めることでしょう。そんな彼を、とてもうらやましく思うのは、きっと私だけではないはずです。
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