「なるべくお金をかけない」と「まったくお金をかけない」の違いを学ぶ
■お金をかけた方がお得？
本ブログでは、「なるべくお金をかけない方法」について、多岐にわたる分野についてご紹介をしてきています。また、今後もさらにコンテンツの充実を図る予定でいます。さて、それでは「なるべくお金をかけない」と「まったくお金をかけない」との二者択一があった場合、あなたはどちらを選択されるでしょうか。
「そりゃあ、まったくお金をかけない方がお得でしょ？」
これについては、付帯条件なども考慮する必要があるため、一概に判断は付きませんが、確かに、お金を支払うのであれば、まったく支払わない、つまり完全に無料なサービスやモノの方がお得であるように思えます。
ところが、実際にさまざまな無料サービスを活用してみると、実は無料であるがために、逆にコストがかさむものもあり、結果的に少しくらいならお金をかけた方がお得という場合が少なくないものです。
「お金をかけた方がお得？ありえない」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんよね。そこで今回は、場合によってはお金をかけた方が結果としてお得であるケースについて考えを進めていくことにしましょう。
■無料のサービスやモノの裏に隠された落とし穴
インターネットの世界では、無料でできる様々なサービスが存在するものです。たとえば、おおよその情報は無料で調べることができますし、サービスもまた、無料登録をすればその多くを享受することが出来るはずです。また、時にサンプル品が、送料も無料で提供されることもあり、多くのアクセスを集めていたりします。
さらには、スマホで便利に機能する様々なアプリの多くも、無料でダウンロードして使うことができたりしますよね。つまり、無料で入手できるコンテンツは、数多く存在するわけであり、多くの場合は、それらをうまく活用することで、まったくお金をかけることなく、その価値を享受することができるわけです。
「ほらね。だからお金は一銭も払わない方がお得でしょ」
ですよね。でも、ここでちょっと考えていただきたいことがあります。
それは、なぜサービスやコンテンツ、ゲームなどのアプリが無料で提供されているかという点です。これらを作成するために、企業は多大なコストを投じているはずです。また、企業体は、ボランティアではありませんから、必ず利益を上げ続けなければなりません。
ところが、すべて無料で提供する場合、利益を確保することができませんよね。彼らはどうやって利益を上げているのでしょうか。実はここにちょっとした落とし穴があるものなのです。
■無料でサービスやモノを手に入れることの代償とは
たとえば、無料の試供品が提供されていたとします。これを入手するためには、自分のメールアドレスや氏名、住所、電話番号などを相手方に提示する必要があります。試供品の中には、100円程度のコストしかかからないモノの少なくないので、送料も含めて数百円のコストを企業は投じて、あなたの個人情報を買っているわけです。また、この際に簡単なアンケートを書かされたとするならば、同時にあなたの趣向や好みなどの情報も入手することに成功します。そしてこの情報は、今後の販売戦略に重要な情報となりうるわけです。
それではゲームアプリなどはどうでしょうか。最近のゲームは非常に高度なクオリティを持ちながら、その多くは無料で誰もが楽しむことができます。ところがゲーム内でさまざまなアプリを入手するためには、それ相応のポイントやお金が必要となります。ゲームを提供する企業は、実はゲームという場を無料で提供する一方で、そのゲーム内で楽しむためのコンテンツを優良で販売する戦略モデルを提供しているわけです。
「でも、ボクの場合、有料コンテンツには手を出さず、すべて無料の範囲内で遊んでいるので問題ないよ」
多くの方がそのように思われているはずです。しかし、ほしいアイテムを入手するためには、ポイントをためる必要があることでしょう。そしてそのポイントをお金をかけずに入手するためには、数十時間という時間を、ゲームに費やす必要があるはずです。
この場合、お金はまったくかかりませんが、ゲームのプレイ時間を時給で計算した場合、仮に時給1000円として数万円ものコストを投じ、100ポイントをゲットするという流れになります。これであれば、むしろこの時間をアルバイトで稼ぎ、その中から100円を投じてアイテムを入手した方がお得になるわけです。
■若干のお金を使った方がお得な例とは
また、インターネットをブラウジングしていると、「完全無料で儲ける方法」などといったコンテンツに出くわすことがあります。資本が全く必要なくしかも儲けることができるのであれば、これほど素晴らしい話はありません。ところがこれも、よくよく見ていくと、逆に損失がかさむ場合がすくなくありません。
たとえば、インターネットで儲けるための定番的なモデルにアフィリエイトの存在があります。アフィリエイトは自分のブログなどに広告を貼ることにより、広告収入を得るものですが、ブログは無料で開設できることから、これといった資本はまったくかからず参入することができます。
ところが、無料ブログの場合、ブログ提供企業の広告が無条件で張りつくことが少なくありません。また、ブログのアクセス数が多くなると、見苦しいほどの数多くの広告が張りつくことさえあるものです。もともと企業は、ユーザにブログという場を提供し、ユーザによって作成されたコンテンツに広告を貼ることで収益をあげています。このため、無料ブログの場合は、アフィリエイトの収益の多くを、結果としてブログ提供企業に搾取される運命にあるといえます。
一方で有料ブログには、企業側の広告はまったく表示されません。また、独自にサーバーを借りてドメインを取得してしまえば、他の企業の介入はまったくない状態で、自己のコンテンツの充実を図ることができます。しかも有料ブログやレンタルサーバーの月々のコストは、わずか数百円という場合が少なくないのです。無料か月数百円かのコストの相違によって、その後の広告収益が年間数十万円もの格差を生じさせることも決して珍しい話ではないわけです。
先にもふれましたが、企業はボランティアではありません。このため、無料の裏側には必ず何らかの戦略が隠されているものです。ですから、この部分を的確に見切り、無料の部分のみを厳選して享受するか、もしくは、若干のお金がかかろうとも、それに見合う高品質のサービスをお得に享受する考え方は、是非とも脳裏の片隅においていただきたく思います。
その意識は、結果としてなるべくお金はかけないものの、最大限のメリットを享受することにつながるはずだからです。
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